地震災害
地震発生時
グラッときたら…「身の安全を確保」
「安全な場所への避難が最優先」–––––理屈では判っていても、いざグラッと、大規模の揺れが来た時、「考えていたような行動がとれなかった」と被災者はよく言います。災害時とは、それほど気持ちが動転してしまうものです。そこで、幾つかの安全対策を想定して、日頃から自衛のための手段を何時も心がけていることが大切です。
■地震が発生したら、まず、頭をガードし、揺れが落ち着くまで、その場で身の安全を確保し、そして、揺れが落ち着いてから、安全な場所へ避難してください。
地震鎮静後
余震に備えて…「慎重に、そして迅速に」
まず、大きな地震の後には必ず余震が来ると思ってください。この余震を念頭に入れ、避難放送などの情報(被害によっては放送不能の場合あり)に従って、落ち着いて最も近い避難場所へ向かってください。キャンパスには大勢の学生がいますから、通路でのパニックや実験室での火災など二次災害も想定できます。冷静な行動が大切です。
■余震は何回もやってきます。東日本大震災でも避難の途中、余震による崩壊物の下敷きで被害にあった人も少なくないと聞きます。「慎重に、そして迅速に」を心がけてください。
津 波
大きな揺れを感じたら…「いち早く避難行動を!」
地震発生後津波が心配されます。静岡キャンパスが立地されている静岡市清水区では、南海トラフ巨大地震による想定によると、最大11メートルの津波がくると予想されています。
また、戦後の開発によって、かつての海岸線はより埋め立て地がかなりせり出しているため、高台まで逃げるのは困難な地域もあり、避難ビルの確保は欠かせません。
地震の揺れがおさまったら、ただちに1・2・3・8・9号館の屋上に避難してください。なお、1・2・3号館の屋上の高さは海抜約20メートル、8号館の屋上の高さは海抜約25メートル、9号館の屋上の高さは海抜約23メートルです。
津波浸水被害を知る:静岡県地理情報システム(GIS)詳細はこちらを参照▶︎
津波注意報
津波警報
津波注意報・警報解除
場所・状況別対応
(1)実験室…機器類の転倒・薬品による事故、火災に注意
実験器具や重量のある機器類、戸棚などの転倒、また、薬品類の転倒や落下などにより火災や爆発の危険が予測されます。まず、身の安全を考え、次のことに留意しながら速やかに避難してください。
火の始末
化学薬品による火災・引火
煙・薬品は吸わないように
(2)エレベーター内で地震にあったとき
昇降中に地震が起きた場合は、速やかに最寄りの階で降りてください(注:各階のボタンを全部押して、一番先に止まった階で降りる)。
途中で停止して閉じ込められたときは、非常ボタンを押して冷静に救助を待ってください。
(3)人が大勢いる場所…パニックが恐い!われ先にと「あわてて逃げるな!」
大教室や食堂など人が大勢集まっている場所では、「パニック」が起こると、押されてケガをするなどの人的な二次災害につながります。人が大勢いる場所では、特に冷静に避難してください。
キャンパス内には、消火器・屋内消火栓・防火扉などが設置してあります。設置場所と使い方を確認しておいてください。
(4)係員の指示に従う
地震の規模によって、避難場所での状況は大きく変わると思ってください。炎天下であったり、厳冬下であったり、さらに負傷者が多い場合や緊急車両の出入りなどで、避難場所は様々な状況に置かれています。避難場所では係員の指示に従ってください。
(5)サポート・ボランティア協力
大学には「現地対策本部」が設けられ緊急事態に対応しますが、負傷者や身体障害者などを優先的にみなさんで協力してサポートしてください。
大学の主な緊急備蓄品
キャンパスでは、緊急時用として下記のような備蓄をしています。しかし、本学は、大勢の地域住民の方々の避難も予想されますので、周辺在住の教職員・学生は各自で防災用品やできれば7日分程度の食料、水の確保をしておいてください。
1.食料品(非常食・飲料水など)
2.用 品(生活用品、発電機、救出用品、医療品、調理器具、トイレなど)
(6)冷静な対応をとる
緊急用具や水、食料、医薬品などの備蓄はありますが、地震の規模やその後の状況によっては十分と考えないでください。係員からの情報・指示をよく聞き、冷静な対応をとってください。デマに惑わされ、パニックが起こることが一番恐ろしいことです。
(7)個別の安否確認
学生一人一人の所在や安否確認などについて、皆さんの家族から大学本部に問い合わせがあっても、個別の確認は即時にはできません。そのことをふまえ、お互いの安全確認の手段や連絡網などを家族はもちろん、クラスやゼミ・研究室単位で話し合っておいてください。
(8)電話は緊急以外はかけない
地震のような緊急時には、必ず「電話パニック」が起きます。一時にみんなが電話に殺到するからです。この影響が救急や大切な『緊急電話』の妨げになったことは、先の阪神・淡路大震災での教訓です。
かかりにくい電話…個別電話は緊急時、制限されます。
比較的かかりやすい電話…公衆電話
停電時テレホンカードは使えません。
メールは電話よりもつながる可能性大です。
(9)災害用伝言ダイヤル
災害が発生したとき、誰もが家族や親戚、友人の安否が気になるはずです。しかし、連絡を取り たくても連絡が取れないことがあります。こんなときには「災害用伝言ダイヤル」を利用してください。
■災害用伝言ダイヤル(171)
NTTの詳細こちらを参照▶︎
「NTT東日本」と「NTT西日本」のサービス提供地域は異なります。
利用の際は注意してください。
■災害用伝言板サービス
NTTドコモの詳細はこちらを参照▶︎
KDDI auの詳細はこちらを参照▶︎
ソフトバンク/ワイモバイルの詳細はこちらを参照▶︎
楽天モバイルの詳細はこちらを参照▶︎
安否確認システム
安否確認システムとは
災害時における情報伝達・情報収集を行うシステムです。震度6弱以上の地震発生時、昼夜休日を問わず大学から安否確認のメッセージが送信されます。安否情報確認を行うため、必ず回答をお願いします。
■初期設定方法
1. スマホアプリのインストール方法
「AppStore」(iOS)又は「Playストア」(Android)から「安否確認アプリ」を検索してインストールしてください。
設定方法は、TIPSの「キャビネット」→「01_共通(全学部)」→「01_安否確認システム」のマニュアルも参照してください。
iOS版QRコード
アンドロイド版QRコード
2. スマホアプリの設定方法
インストール後、初期設定画面を開き、各項目を入力後、「設定」をタップします。※確認メッセージや完了メッセージが表示された場合、「はい」や「OK」をタップします。
●トップ画面
■メール・スマホアプリの回答方法
安否確認のメッセージが届いた場合には、下記のいずれかの方法で回答してください。
1. スマホアプリでの回答方法(受信メッセージから回答)
安否確認のメッセージを受信すると、左の画面が表示されます。画面の指示に従い、「はい」や「OK」をタップします。
●前画面に戻る場合…
端末の戻るボタンは使用しないで!
画面左上の<をタップ!!!
2. スマホアプリでの回答方法(安否確認アプリから回答)
「安否確認アプリ」を起動して、画面の指示に従い、「はい」や「OK」をタップします。
●操作方法等の詳細について
TIPS内の キャビネット・FAQ→キャビネット→09_スルガベイカレッジ静岡オフィス(海洋学部、人文学部、海洋学研究科)→コンピュータに関すること(情報システム担当)→安否確認システムについて をご確認ください。
3. スマホアプリを使用しない回答方法(メールから回答)
安否確認システムからTIPSに登録したメールアドレスへメールが届きます。届いたメール本文を読んで、該当する数字のみ連続で返信します。(例1:安全/Safe,5:学内/OnCampusの場合、15)
「@ems4.e-ansin.com」ドメインの受信許可設定が必要です。
地震災害に向けて備えましょう
備えあれば、憂いなし
地震は現在の科学技術では台風のように「予報できる自然現象」ではありません。予知の体制が取られている東海地震でも突然発生することがあります。昔から「備えあれば、憂いなし」と言うように、日頃から地震対策を整えることで、被害を最小限にとどめることが可能です。機器類、戸棚、薬品棚等の固定、避難場所や消火器の確認、また、心の準備などがそれです。
■地震とは、予測を超えた事態が起こるもの、と思ってください。「いざという時、あの通路を抜ければ、避難場所への近道」と思っていても、その通路は崩壊などで不通ということは充分に考えられます。第2第3の手段を頭に描いておくことも「…、憂いなし」につながります。
静岡キャンパス内にて、日本赤十字の「救急法講習会」を開催しています。TIPSにて募集案内するので確認するようにしましょう。
危険性物質の事故災害に備えて
実験・研究等で危険性物質を扱うことがあります。地震災害時にのみならず、普段の保管方法や使用に際しては、十分な注意を心がけることが大切です。
キャンパス内での『日頃の備え』
地震はいつどこで起こるか分かりません。みなさんの中には実験室で夜遅くまで残っている人や「ひとり暮らし」をしている人も大勢います。突発的な地震災害に備えるため、日常生活でも次のことに留意して、個別に「危機管理」をしておいてください。
応急手当について
「総務省消防庁」HPでは「応急手当」や「救命処置」について説明動画が掲載されていますので 参考にしてください。
応急処置の詳細はこちらを参照(一般市民向け応急手当WEB講習)▶︎
救命処置の詳細はこちらを参照(防災・危機管理eカレッジ→一般の方向け→自助→救急)▶︎
静岡キャンパスの避難経路
火災発生時
地震・津波発生時
大学の危機管理体制
大きな地震が発生した場合は、学校法人東海大学に「中央対策本部」、静岡キャンパスに「現地対策本部」が設置されます。「現地対策本部は、教職員による「自衛防災隊」を組織し、避難誘導、情報の収集や広報、学生・教職員の安否確認、救出活動、負傷者への医療活動、避難活動の援助などを行います。なお、避難生活の援助には多数のボランティアを必要とします。自身の安全が確保された場合は、「自衛防災隊」に協力をお願いします。
■地震防災管理体制
なお、本部の建物が使用不可能になった場合は、別の場所に本部が設置されます。
予想される大地震
近い将来起こるであろうと言われている海溝型巨大地震が3つあります。「東海地震」「東南海地震」「南海地震」です。「これらの地震はいつ起きても不思議ではない」と専門家が口を揃えて言っています。
「東海地震」
駿河湾内を震源とするマグニチュード8クラス、静岡県全域で震度6弱(人間:立っていることが困難になる。屋内:固定していない家具の多くが移動、転倒する。開かなくなるドアが多い。屋外:かなりの建物で壁のタイルや窓ガラスが破損、落下。)ないし6強(人間:立っていることができず、這わないと動くことができない。屋内:固定していない重い家具がほとんど移動、転倒する。戸が外れて飛ぶことがある。屋外:多くの建物で壁のタイルや窓ガラスが破損、落下。補強されていないブロック塀がほとんど崩れる。)以上の揺れが発生すると言われている地震です。この地震については、大地の微細な動きをキャッチする観測網があり、大地震の予兆をとらえて発生の時期を予知しようという体制がとられています。実際、昭和19年(1944年)に発生した東南海地震では静岡県掛川市周辺で異常な地面の隆起が観測されています。このような異常があれば現在の計測器で必ず検知できますが、このような予兆(前兆)がなく突然地震が発生する場合もあることに留意してください。
「南海トラフ沿いの巨大地震」(いわゆる東南海地震、南海地震)
遠州灘西部から四国沖まで南海トラフ沿いの地域では、歴史的に見て、概ね100〜150年の間隔で海溝型巨大地震が発生しています。そして今後、10年、20年といった間に巨大地震が発生する状況にあることが懸念されています。
平成15年12月には、東南海・南海地震により著しい災害が発生するおそれのある地域として「東南海・南海地震防災対策推進地域」が指定され、静岡県内でも36市町村(指定時)が指定されています。
おわりに
地震災害は、どの場所に?昼か夜か?授業中か食事中か?…、いつ、どこで遭遇するか分かりません。ですから、地震への備えは日頃から「想定訓練(シミュレーション)」、つまり自身への予備知識と対応習慣などを心に留めておくことが一番なのです。
先の東日本大震災で得た貴重な資料や教訓などをもとに編集しましたが、それでも予測される東海地震などを含めた「次の地震」が起こったときを思うと、十分とは言えません。なぜなら、上記を含めて、どのような条件がどのように重なって起こるか、誰にも分からないからです。しかし、少なくとも「自分の命は自分で守る」、そして、「絶対に犠牲者を出さない」という気持ちになって、「自分は何をなすべきか」を考え、地震に対してさらに謙虚な姿勢を望みたいものです。